ウォーキング・デッド(TWD)をシリーズ5まで無料で観ました。
ウォーキング・デッド(TWD)をシリーズ5まで観ました。
5日で67話をぶっ続けで観ました。とてもしんどかったです。
とてもおもしろいので、ドキドキワクワクが続いて観るのは苦じゃないのですが、だからこそ疲れます。
緊張状態がずっと続くので、たまに休憩しないと精神崩壊しそうです。
穏やかな場面、平和な場面、笑顔や冗談を言い合う場面も、たまにあってほっとするのですが、それが逆に不気味で、ワナだろうとか、急に悲劇が起こるだろうとか、ウォーカーが出てくるだろうとか、疑心が起きてしまうので観てる方は休まりません。そしてその期待を裏切りません。
ウォーカーとかローマーとか腐人とか、いろいろな呼び名のあるいわゆるゾンビ。恐ろしい見た目ですが、わりとすぐに慣れ、ゾンビたちが惨殺されてもさほど何も感じなくなります。「人ではない何か」という認識になるので「物」に見えてきてゾンビに感情移入しなくなるのです。
それより怖いのはやはり人間。特に善人のフリをして実は極悪人、それも半端なく。少し前までは普通の人だった人が、世界の変化で悪の権化となってしまうのです。
善人と悪人は紙一重で、主役でリーダーであるリックも、違う見方をすれば、容赦ない殺人鬼にも見えます。
それが恐ろしいところです。リックも自分が正しいのか、常に自問自答し苦悩し続けます。
「善悪」とは、正解がなく、見る人によって違ってくるのだと思います。「真実」も同じです。
「真実」は人によって違います。千人いれば千個の真実がある。だから「事実しか信じない」という真理が「99.9」という弁護士ドラマでもありました。
数々の敵対する相手との闘いで、リックは信念を確立していきます。自分の意志を優先していたけれど、自分の意志・判断によって命を落としてしまった仲間を見て自分の過ちを認識し、仲間からの指摘や評価により、消去法で答えを見出していっている感じです。シリーズ5ではリックも迷いが無くなってきて、仲間に疑心を抱かれても信念を貫き、結果、それが正しいと認められました。新地のリーダーからも認められ受け入れられました。それが本当に正解かは・・・?シリーズ6へ持ち越しです。
世界の各国においても、日本の各政党においても、大手企業においても、中小企業においても、各学校においても、各集団においても、各家庭においても、一人一人の人生においても、それぞれがそれぞれの信念や真理を持っています。
それが正解なのか間違いなのか、間違いであっても隠して自分に有利になるよう画策するのか、間違いは正して一からやり直すのか、経験を繰り返して答えを見出すのか、多分消滅するまで苦悩や改革を続くことでしょう。
自分の命、ましてや他人や家族の命まで左右する信念、判断。
みんな「リーダーはリックだリックだ」言うてますが、難しい判断を人に押し付けて非道いです。リックしんどすぎだろ。
とは思うものの、リック自身、リーダーでありたいし、自分の意に反して他人の指示に従うことができません。私だって本能的にリックについていくでしょう。
そんな中、自分を見失わず、リックが間違ったときは指摘する仲間もいます。
ミショーン、ダリル、キャロル。この3人が大好きです。不死身で最強だし。
この人たち出てきたら大体の苦境は乗り切れます。
この3人は一人でも生きていけます。だけど一人になると寂しい。だから仲間に戻ってきます。一人だと行くべき先が定まらないせいもあるのでしょう。
ミショーンとダリルは強いけれど気持ちが優しいです。だからいつ仲間のために命を落としてしまうかと心配になります。
キャロルは、亡きDV夫エドのおかげで、人の汚い部分も身に沁みて知っているので、自分や仲間に危害がある相手は容赦なく殺します。そのためには自分(の性質)を殺し、「空気」となり、簡単にウソをつき、善人のフリをしながら武器を隠し持って機会を見逃しません。相手が子供であっても殺します。冷血に見えるキャロルですが、仲間のために涙する場面も多いです。キャロルはDVを絶対に許しません。こんなに強いキャロルですが、DV夫のエドにだけは勝てず、もし今もエドがいたらこんなに強くなっていなかったと思っています。こんな世界になってしまったけど、キャロルにとっては、天敵のエドが死んだきっかけであり、強く生きられるこの世界を気に入っているようにすら見えます。
キャロルは元々主婦なので、家事が上手で特に料理が得意です。子供の扱いも慣れています。だからなのか、行く先々で子供に好かれます。両親を亡くした少女に「ママ」と呼ばれたり、冷たく突き放して脅したのに少年サムに懐かれ、恐怖の場面ではサムに抱きつかれていたりします。実母でなくキャロルに抱きついています。キャロルが強くて守ってくれることを子供たちは本能的にわかっているかのようです。幼い子供に対しても子供扱いせず、一人の人間として接するところも、子供の信頼を得ているようです。
ダリルがキャロルに懐いているのも頷けます。ダリルは強いですが、子供時代の親からの虐待などで心を傷めています。
ダリルとキャロルでベスを救出する場面で。キャロルが昔利用したDV被害者保護施設に、ゾンビになってしまった母子の影が見え、キャロルはその母子を駆逐することができませんでした。ダリルは何も言わず一人で始末をし、遺体を大事に布で包み、外で火葬します。キャロルは感謝します。ダリルの気遣いはすごい。キャロルの娘ソフィアが森に消えてしまい、ダリルは一人休まずにソフィアを捜し続け、キャロルを優しく励ましました。それから二人の絆が強くなりました。キャロルが人としての過ちを犯しても、ダリルは一切責めず受け入れます。「終着駅」での二人の再会のとき、ダリルは子供のようにキャロルに抱きつきました。私はこのダリルとキャロルが大好きなんですね。
正と悪が共存する、キャロルが好きです。人間らしい。自分に近い。
悪がほとんど存在しない人もいます。ミショーン、マギー、グレン、マギーの亡き父ハーシェル、ベス、ダリル。だからこそリックは仲間・家族として命がけで守るのでしょう。リックやカールの悪は、正義からくる悪です。ときに制御が利かなくなり危ういですが。
キャロルは悪も正も制御します。自分の悪を隠すことも多々あります。自覚しているからです。キャロルは仲間や自分が生存するためにはどうすべきか瞬時に計算・判断します。彼女にとっては悪も正もないのです。
対してリックはいまだ正悪にこだわっています。自分の正と悪は紙一重であるのに、キャロルの悪を責められるのか?と思いますが、リックはキャロルの悪はすでに受け入れています。ただ、「他の仲間が納得しない→キャロルが非難される→だから離れろ」と、キャロルを一旦追放しました。キャロルのために。キャロルもわかっているのでおとなしく従います。
正義、正と悪は、常に普遍ではない、絶対的なものではない、相対的なものである。
リックやキャロルの悪が認められるのは、「自分や仲間を守るため」という大儀が前提であるためです。
他のグループや敵にとっては、それは悪です。殺されるのですから。
世界情勢と同じですね。いろいろと考えさせられます。
できれば誰も傷つけず、敵と話し合いで解決したい というのは、ほとんどの人の理想です。けれどそれが通じない相手は、殺すしかない。
先日あったISのテロなども、お互いにそういう真理なのでしょう。ISにとってはそれが正義なのです。リックがこちら側なら、ISを見つけたら即殺すでしょう。違いは、互いの大儀くらいのものかもしれません。
さっき「ダリルも悪がほぼない」と言いました。他の善人と違うのは、ダリルは「善人と悪人を見分けることができる」ことです。だからいつも一歩引いて見ています。皆が前しか見ていないときに、周囲を見回り、人の言葉に執着せず期待せず、事実を見ようとします。だからリックやキャロルが危うく悪に見えるときにも冷静に行動を見て、リックやキャロルが正しいことを見分けます。ミショーンもダリルに近いです。
ダリルやミショーンのような人は、現実にはほとんどいないと思います。この二人の強さ、かっこよさ、武器の使い手(ミショーンは女剣士、ダリルは射手)、聖人、無私無欲・・・ファンタジーですよね。まるでゲームのキャラクターです。
もちろん二人にも辛い過去があり、心を傷めた人間らしさもあります。でもこんな人、絶対存在しない。
ヒーローは、主人公リックではなく、ダリルとミショーン。魅了されます。
このドラマのおもしろいところ、魅力は、そういった部分もあると思います。
* * *
こんなにハマったドラマは初めてです。
どうせよくあるゾンビものだろう と思っていたら大間違い。ドロドロした人間ドラマです。
先の読めない世界の終りです。
ウォーキング・デッド(TWD)をシリーズ5まで無料で観る方法
今春にはシーズン6が放映されたそうですが、私が見るのは1年後くらいになりそうです。
今、プレミアムGyaoでシリーズ1~5まで配信されています。プレミアム会員になればしばらくの間見放題です。
Yahooプレミアム(498円)登録すれば、プレミアムGyao(864円)は3ヶ月無料です(2016年7月現在)。
Yahooプレミアム会員費無料キャンペーンを利用すれば、無料で観ることができます。
Yahooプレミアム会員費無料キャンペーンは大体、毎月中旬~月末まであります(対象であるかどうかはそのときによります)。
できれば無料で観たいです。1シリーズ16話もありますから。。
シリーズ6はまだ放映から間もないので、少なくとも次のシリーズ7が放映になってからでないと、Gyaoでは配信されないと思います。
定かではありませんが、TWDのドラマはシリーズ12まで構想があるそうです。
年に1シリーズとすると、通算12年にも及ぶ長編となりそうです。
TWDは原作がコミックで、今155巻(アメリカ版)まであるそうです(ちょっと定かでない情報です)。原作者は300巻までは続けたいそうです。そうすると今半分なのですね。ドラマシリーズもちょうど半分となりますね。
いつ打ち切りになるかわからないので絶対ではないですが、こんなにおもしろくて人気があるので実現するかもしれません。
ちなみに、ダリルは原作にはないキャラクターだそうです。原作も読んでみたいですね。
まだ(シリーズ5までの話ですが)、リック・ファミリーを中心とした局地的な展開ですし。世界がまだまだ見えていません。なぜこんな世界になってしまったのかもまったくわかりません。解決策があるのかもわかりません。まだまだ描かれる要素はたくさんありそうです。
小さな子供だったカールがどんどん大きくなっていきます。まだ赤ちゃん(シリーズ6では幼児になっているようです)のジュディスもシリーズ12頃には自ら走って行動し格闘していることでしょう(生きていれば…)。
リック・ファミリー(初期からの)は最後まで誰も死なないでほしいな・・・。それだけが願いです。
血の繋がった家族ではないけど、ともに生きる仲間・家族。ちょっとうらやましいな…
でも現実では難しいですね。