40で生まれ変わる

40才からの楽で気ままな生き方を模索するブログ

絵を描く仕事っていいな。人生の勝ち負け。

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絵を描く仕事っていいな と思います。

 

特殊能力なので、認められれば高値を付けることができ、いくらでも稼げます。

「相場」は、まだそういう特殊能力までいかない、低レベルの職人に適用されるものだそうです。

相場にもランクがあって、まだ初心者やあまり評価の高くない職人は最低価格、数年以上キャリアがあれば中間、10年以上で評価も高ければ最高価格。

そして、その職人枠から抜きん出た著名レベルになると、いくらでも高くできる そうです。

恩師に聞きました。

 

私はまだ最低ランクです。

どれも初めての仕事で、「こんなのでいいのかな?」と不安げに納品します。

2ヶ月前にした仕事も、今見ると拙くて、あんな仕事でこんな金額もらっていいのかな…?と思うくらい、恥ずかしいです。時間と手間はかかりましたが。

 

今は慣れてきて、自信もついてきたので、「半年くらいしたら値上げしていこうかな」なんて思ったりしています。

反面、「まだまだ。これでお金もらえるだけでもありがたい。まだ欲は出せない。」と思ったりもします。

 

どの仕事も、いろいろ発見があります。

 

  • 修正が多いもの、少ないもの。
  • クライアントから「(親クライアントからの)評判が良かったですよ。」と言ってもらえるもの、そうでないもの。
  • 修正が入って、クライアントが求めることが見えてくること。
  • 修正で、どんどん良いものになっていくこと。
  • 同じ作業を繰り返すうちに、どんどん仕事が速くなること。
  • 依頼を受けてすぐに、どれくらい時間がかかるか、いくらくらいにするか、判断がついてきたこと。
  • 依頼を受けて、完成像が見えるときと、見えないときがあること。
  • 見えないときは、クライアントの要望に納得が行っていないとき(こうしたいのに、クライアントからの制限があってできない)。
  • 完成像が見えるものは、時間もかからないし、修正もなく一発OK。
  • 自分がいまいちと思っている部分は、クライアントからもいまいちな反応で修正が来る。
  • 自分が自信ある部分は、評判が良い。

 

自分が納得いくものを作れば、クライアントも喜んでくれます。

自分に自信を持って、いいね!と思えるものを作ればいいのです。

 

CGの仕事をしていたときは、クライアントではなく、上司のOKが出るかどうかが鍵でした。

それが、なかなか出ないんですよね、上司のOK・・・。

時間もないのに、何にこだわっているのかもわからない、何度も続くダメ出し。

やっとのことでOKが出ても、何が違うのかさっぱりわかりません。

せめて、何がダメなのか、言ってほしい。

技術とかセンスというより、大体、好みや感覚の問題なんです。

それは聞くものではなく、自分で察しろ、考えろ ということなのでしょう。

 

私はこういう非効率なことが苦手だし、嫌いです。

自分が上司なら、どこがダメか教えてあげます。出し惜しみなんてしません。

答えが早く見つかる方がいいです。

そしてもっといろんなことを経験できる機会を増やした方が有益です。

 

でも、結果的に、今、自分で考えて、答えを見つけ出すことができるようになったのかもしれません。

どの経験も無駄ではありません。

CGだろうと、イラレ(絵)だろうと、関係ありません。

やはり、昔の上司や先輩には感謝です(上司のやり方や考え方にまだ納得はしてません)。

 

・・・あ、そういえば、歌人の枡野さんが、こういうことを言っていました。

「短歌の先生で、生徒の短歌に手を加えて完成とする人がいるが。

それって、その作者の短歌なのか?

いいものができるかもしれないが、それで完成としていいのか?

手が加わった時点で、その人の短歌ではなくなるのではないか?」

…そういうことなのかな。

 

 

上司の「手」が加わると、私の仕事ではなくなる。

それでは、私はいつまでたっても仕事ができないまま。

早く独り立ちしてほしいから、時間がかかっても無駄でも 、自分で完成させてやろうとしたのかな。

多分、上司が作れば、時間もかからず、私が作ったものとはまったく違うものが出来上がっていたと思います。

CGも絵も、正解がありません。

上司の作ったものでも、私が作ったものでも、それが完成となれば、それが正解です。

上司はもどかしかったでしょう。

でもあえて、「手」を出さなかった。

クライアントにとっては迷惑な話ですが。

今、そのときの仕事を見ても、自分でも「これはいい仕事だ」とはとても言えず、目を背けたくなります。

何がダメ ってわけでもないんだけど。もっとひどい仕事も世の中にはたくさんあるけど。

上司の思いに、少し近づけたのかもしれません。

 

 

自分で答えを見つけ出せる。

それが、ずっとやっていけるか、いけないか の分かれ道だろうと思います。

 

私は、デザインすること、自分で一から作り出すことが苦手でした。

今も得意ではありません。

でも、やってみたら、できるというか、なんとかなるものなんですね。

なんとかなっているかは微妙ですが。。

再依頼があるっていうことは、なんとかなっている ということかな。

 

絵とかデザインが良い、おもしろいのは、まったく同じ仕事は一つもないし(あるかもしれませんが)、いつも発見があって、自分が成長し続けることにあります。

納品して検収が済んだ仕事は、それで完成ではありますが、それが最良だったか というと、どれもそうは思いません。

そのときの最善ではあっても、私の最良ではない。

もっともっと良いものを作りたい。

自分の成長が目に見えてわかる。

限りがない。

飽きることがない。

 

飽きっぽい私だからこそ、早くフリーランスになるべきでした。

今の仕事は、1年前から打診があって、契約も済ませていました。

でも、私は怖くて逃げていました。

早く始めるべきでした。時間を無駄にしました。

さらには、30代、いや、20代から、始めるべきでした。

自分で考えて決めることから、ずっと逃げていました。

自信がないのもありますが、責任を取りたくなかったのでしょう。

上司がOKと言えば、あとはどうであろうと、上司の責任です。

今は全部自分の責任です。クライアントのOKはあっても、自分が納得いくとは限りません。

 

責任は重く逃げてしまいたいものですが、反面、自分が自由になった気がします。

自分で判断できる楽しさ、おもしろさ。

 

仕事って、こういうものなんだな。

と、42歳で初めて知りました。

 

今までも業務委託の仕事はしてきましたが、今回は今までと全然意識が違います。

ずっとしていきたい。

(ついこないだは、もうやめたい と思ったりもしました^^;)

 

ちょっとやそっとのことでめげません。

強く、そして、良いものを作れるようになりたい。

堂々と、「自分の仕事」といえるものを作りたい。金額に関係なく。

 

この気持ちさえ維持できれば、きっと大丈夫だと思います。

 

絵の仕事は、やればやるほど腕が上がります。

一生追究し続けられます。

毎回、生みの苦しみはあるけれど、多分、それが一層、完成したときの喜びを大きくしてくれます。

 

夢中になれるもの。これさえあれば人生は勝ったも同然。

勝ち負けは、自分自身とのそれだと思います。

 

まだ勝ち負けは決まっていません。

闘いは一生続いて、勝敗は一生決まらないでしょう。

死ぬときどう思うかな。勝ちが多かったな と思えればいいな。

まだスタートを切ったばかりです。